■実施内容

自己紹介
本日のテーマの説明
実習①
「タワービルディング」
振り返り
実習2
コンセンサス「ファシリテーションに大事なこと」
振り返り

■ファシリテーター雑感

第2回の講座は「自分なりのファシリテーションってなんだろう?」というテーマで実施しました。
チームで課題解決に取り組むとき各メンバーの言動はチームや他のメンバーにどのような影響を与えているでしょう。きっと、他のメンバーの取り組み方やチームの雰囲気、話し合いの進め方にも影響を与えていると思います。
ファシリテーションを、目的を達成するために取り組みのプロセスを管理する事や、メンバーやチームが自立して問題解決に当たること、参加している個々の満足度を高める事・・・を援助する働き考えた時に、ファシリテーションはファシリテーターが行う事であるとともに、メンバーひとりひとりがおこなってもいいのではないかと考えています。
もしかしたら自分で意図していなくても、自分の言動がこんな風にチームや他のメンバーに影響していた、役立っていたという事が分かってくると、自分なりの関わり方=ファシリテーションが見えてくるのではないかと考え今回のテーマで講座を行いました。

今回の講座では、実習を行い振り返るというサイクルを2回繰り返しました。振り返りは自分の取り組みに対する満足度とお互いにどのような影響があったのかを主眼に進めていきました。

実習①「タワービルディング」では、A4用紙を使って、床から天井までの届く自立した構造物をつくることが課題でした。
振り返りではメンバーのアイデアの元に、さらなるアイデアが生まれるなど、お互いが影響し合いながら課題解決に進んで行ってことや、初めて会った者同士で協同出来た感覚に心地よさなどが話されていました。

実習②はチームでコンセンサス(合意形成)をすることが課題でした。ファシリテーションに大事なことを個人で3つ考え、その要素に1~3までの順位を付けます。次はチームでファシリテーションに大事な事を3つ決めて、1~3までの順位付けをするというものです。
考えの異なるメンバーで構成されたチームで、メンバーが納得した上でチームとしての答えを一つ出すという課題です。
時間内に3つの要素を上げ、順位をつけることは出来ましたが、振り返りを通じて課題を達成したことに満足をしている人と、時間以内に課題を達成するためには自分の意見は出さないほうが良いと思っていた人、お互いの認識が異なるまま答えを出していることに違和感を持っている人などがいて、実習中に苦悩や葛藤を抱えながら行っていたメンバーがいたことが明らかになりました。振り返りだけでは解消しない課題やもやもや、ずっしりとした感覚を持って終わられた方の多い講座でした。
今回の講座は、掲げたテーマ通りには進まなかったかもしれません。自分なりのファシリテーションが見えてきたというよりは、自分自身のこだわりや傾向を感じ、グループ内に起きていたプロセスを目の当たりにする機会になっていたと思います。すっきりと終われたわけではありませんが、チームの中で起きていたありのままのプロセスに目を向け、何が起きていたのかを実感したことに私自身は意味を感じています。

参加された皆さん、本当にありがとうございました。ずっしりとしたものが日常での体験や時間経過とともに消化され腑に落ちることを願っています。これに懲りずに(笑)またご参加くださいね。

中村伸治