日時:2017年5月16日(火)19:00~22:00(18:45受付開始)

場所:もんぜんぷら座304会議室
持ち物:筆記用具

定員:先着20名

参加費:1000円(当日受付でお支払い下さい)

学習テーマ提供者・ファシリテーター:河合宗寛(Wilderness Facilitation代表)

申し込み方法:次のコンタクトフォームからお申込み下さい(題名は「公開講座に参加したい」を選択して下さい)http://facilitationlab.jpn.org/コンタクト/

今回のテーマは、チーム作り・組織作りに役立てるヒューマンファクターです。

「絶対失敗するなよ」と注意したところで、ミスは起こります。

「あれほど言ったのになんでミスしたんだ(怒)」

「申し訳ありません、以後気をつけます」

しばしば目にする光景です。

事故やトラブルが起こった際、私たちは「誰の責任なのか」を明確にしようと努めがちです。

もちろん責任の所在を明確にすることは重要です。

しかし、過度な犯人探しや糾弾は、返って人々を防衛的にし、責任逃れや偽証という行動へと追いやることになります。

すると、結局どういう経緯でトラブルが起きたのかが明確にならないため、改善策を見出すことが難しくなります。

長期的に見ると、萎縮が起こり、改善や成長が起こりにくくなっていきます。「責任追及」の負の側面と言えます。

失敗から学び、同じ過ちを繰り返さないためには、ヒューマンファクターの観点に立って「原因究明」の姿勢で臨むことが重要です。

ヒューマンファクター(広義の人間工学)とは、航空業界に始まり、リスクマネジメント、品質管理等の分野で活用されてきた学問です。

「人間の特性(身体的・生理的・心理的等)を理解して、人間が正しく効率的に動けるように、周囲の環境を整えて、ヒューマンエラーを減らし、事故を防止する」といった研究を含みます。

近年では、「いかにミスを防ぐか、つまり、いかにマイナスを出さないか」という発想だけなく、「いかに人間が持っている強みを生かすか」という点に注目されるようになってきました。

例えば、「同じ動作を素早く正確に繰り返す」という類の仕事では、人間はロボットに敵いません。

しかし、「機転を利かせたり、想像力を働かせたり、流動的な状況に対応する」ような仕事は人間の方が得意です。

・人間の特性を知り、その能力の限界を考慮に入れて、ヒューマンエラーが起こりにくい仕組みや環境をデザインすること

・人間やチームの潜在能力を信じて、それが発揮される仕組みや環境をデザインすること

チームや組織を支援するファシリテーションの考え方と重なります。

今回の勉強会では、

ヒューマンファクターの考え方に触れながら、ヒューマンエラー事例の分析ワーク、改善策の検討ワーク等を通じて、

メンバーの弱みを補い強みを発揮できるチーム・組織作りについて学んでみたいと思います。