■実施内容
①私の窓
- 今の気持ち
- 私にとってファシリテーションとは
- 今日の講座で得たいこと
②小講義
- ファシリテーションとは
- コンテントとプロセス
③グループワーク
- FaLSアートフェスティバル
- ふりかえり
■ファシリテーター雑感
「プロセスを体感する」というテーマでファシリテーション講座を実施しました。
前半は、じっくり時間をかけて、「今の気持ち」「私にとってのファシリテーション」「今日の講座で得たいこと」について3人組で話し合いながら、互いの在り様やファシリテーション観に触れたり、自分が何を学びたいのかを確認したりしながら、講座に向けた心の準備を進めてて行きました。
小講義では、5つの文献から5通りの「ファシリテーションの定義」を参照しました。
そして、そのうち4つには「プロセス」という言葉が出てくることを確認しました。また、ファシリテーションが「プロセスに働きかけること」という共通点も合わせて確認しました。もちろん、それぞれの定義で使われている「プロセス」の意味は同じではありませんが、広く「水面下にある見えていない部分」と捉えれば、場の目的に応じて適切なレベル(種類)のプロセスに働きかけることが、ファシリテーションであると言えそうです。
例えば、「受講者の学習・成長」を目的とした研修のファシリテーションであれば、人間関係に関するプロセスに重きを置いて働きかけるでしょうし、はたまた、「仕事の成果」が重要なプロジェクトにおけるファシリテーションであれば、プロジェクトの進め方に関するプロセスを管理することになるでしょう、といったお話を提供しました。
そして後半は、実際にプロセスに着眼し、体感してみることをねらいに置いて「無言で芸術作品を作る」というグループワークを行いました。2グループに分かれて行い、それぞれまったく違った様子で作業が進んでいきました。どんな作品を作るのか非言語で相談しながら作業をするグループと、まったくの個人作業をしているグループ。誰かが作り始めた作品のパーツ作りに便乗したり、誰かの作業に触発されて何か閃いたり、誰かの作業でやろうとしていたことができなくなったり、、、。水面下で様々なドラマが起こりつつも、皆さん久しぶりの工作を楽しんだようです。それぞれの個性が混ざり合って、はじめは予想もしなかった素敵な作品が出来上がりました。
ふりかえりでは、
「言葉がなくても伝わる、逆に普段は言葉が多すぎて雑音になっている」「個人作業をしているようで、実はお互いのことをよく見ていた」「自分自身の取り組み方や関わり方を感じた」等のことが話題に上りました。
無言の作品作りの最中に、たくさんの言葉が頭をよぎったり、互いに影響を及ぼし合っていたことが感じられたのではないかと思います。「ファシリテーションという観点から今回の体験を日常にどう生かしていくのか整理ができるとよかったな」というのは反省点として残りましたが。。。
何はともあれ第一回目の講座を無事開催することができました。果たして人が集まってくれるのだろうか、開催できるのだろうか、不安もたくさんありましたが、7名の方が参加してくれました。中には県外から高速バスや新幹線を使ってやってきてくれる人もいて、大きな励みになりました。本当に心から感謝です。
「ファシリテーションについて学び合える拠点を長野に作りたい」そんな思いで始まったFaLSです。どうにかこうにか皆さんの力を借りながら、より良い場を作っていきたいと思います!!
by河合宗寛